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DRINKS JOURNAL

蜂蜜酒(ミード)

蜂蜜を水で薄め、酵母で発酵させて造る酒です。蒸留酒ではなく醸造酒にあたり、日本の酒税法では「その他の醸造酒」に分類されます。人が造ってきた酒のなかでも古い部類に入り、世界各地に同じ発想の酒が残っています。

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一杯を選ぶ、6つの手がかり

香り・口当たり・飲み方から、好みの一杯を探してみましょう。

度数

商品によって異なります。ラベルで確認

選ぶ一本の度数はラベルで確認。割る場合は、使う量と割り材も合わせて考えます。

甘さ

辛口甘口

辛口から甘口まで

甘い香りと糖分は別の手がかり。見た目の色だけでも甘さは決まりません。

酸味

穏やか鮮明

原酒・割り材で印象が変わる

原酒の酸味と、果汁や割り材が加える酸味を分けて見ます。

香り

蜂蜜・花・果実

感じる香りを言葉にするヒント。絵の素材がすべての商品に入っているわけではありません。

口当たり

軽快ふくよか

軽快 — ふくよか

さらりとした後口か、ふくよかな厚みか。温度や割り方でも印象が変わります。

飲み方

酒質に合わせて冷やすか常温で

まずは商品に合う飲み方から。温度や加水を少しずつ変えて比べましょう。

横帯は味わいを比べる軸です。特定の銘柄の点数や位置を示すものではありません。

THE DETAILS

造りと味わいを知る

蜂蜜と発酵の、長い付き合い

蜂蜜を水で薄め、酵母で発酵させるミードは、土地ごとに異なる姿で受け継がれてきました。中国・賈湖の約9,000年前の土器からは、米・蜂蜜・果実を使った発酵飲料の痕跡が報告されています。ただし、これは蜂蜜だけで造る現代のミードと同じものではありません。「世界最古」という一言より、人が身近な甘い原料を酒にしてきた歴史として眺めると面白くなります。

蜂蜜の香りと甘さは別のもの

発酵で糖がアルコールに変わるため、蜂蜜が原料でも必ず甘口とは限りません。花の種類、酵母、発酵をどこまで進めるかで、華やかな辛口から濃密な甘口まで幅が生まれます。果実入りやスパイス入り、発泡タイプもあります。蜂蜜を蒸留酒に加えたリキュールとは造り方が違うので、商品説明の「発酵」と「蜂蜜添加」を分けて確認しましょう。

食事にも、食後にも

軽い辛口なら野菜や白身肉、果実の酸味があるものならチーズ、濃密な甘口ならナッツや焼き菓子が入口になります。冷やしすぎると花の香りが感じにくいこともあるため、少量を注いで温度による変化を比べてみてください。蜂蜜の印象だけで選ばず、度数、甘辛、発泡の有無を先に見ると、飲みたい場面に合う一本へ近づけます。

参考資料: Penn Museum · Jiahu research

九和九和

どんな風味で、どう楽しむ?

酒茵酒茵

冷やしてワイングラスで飲むと香りが立ちます。甘口はチーズやナッツ、辛口は鶏肉や野菜の料理と合わせやすい酒です。和飲九九は台湾の傳奇酒業が造るBee Buzzを扱っており、蜂蜜の違いが味にそのまま出る酒であることが分かります。

九和九和

世界最古の酒と言われる理由

蜂蜜酒はしばしば世界最古の酒と言われます。断定はできませんが、そう言われるのには理由があります。ぶどうの栽培も穀物の加工も要らず、蜂蜜が雨水で薄まれば、空気中の酵母によって発酵が始まることがある。つまり人が技術を持つ前から、偶然できていた可能性が高いということです。蜂蜜さえあれば道具もほとんど要りません。誰が最初に造ったかは分かりませんが、最も手前にあった酒だとは言えそうです。ただし古い記録に出てくる蜂蜜の酒が、今のものと同じ造りだったかまでは分かりません。

九和九和

蜂蜜が変われば酒がまるごと変わる

蜂蜜酒の材料はほぼ蜂蜜と水と酵母だけなので、どの花の蜜かがそのまま味になります。アカシアの蜜は色も味も淡く、すっきりした仕上がり。そばの蜜は濃い色で、糖蜜や土のような力強い香りが出ます。柑橘の花なら軽やかで爽やか、栗の花ならほろ苦さが残る。蜂蜜の段階で味の方向はほぼ決まっていて、造り手が足せるのは発酵の度合いと寝かせ方くらいです。飲み比べるなら、まず花の名前を見てください。蜂蜜は加熱すると香りが飛びやすいため、仕込みの温度にも気を使います。

九和九和

ハネムーンの語源という言い伝え

新婚の一か月に蜂蜜酒を飲む習わしがあり、そこからハネムーンという言葉が生まれた、という話をよく聞きます。ただしこれは各地に伝わる言い伝えで、確かな裏づけがあるわけではありません。言葉の由来には別の説もあります。それでも、蜂蜜酒が祝いの席の酒として長く扱われてきたことは、各地の記録や物語からうかがえます。由来の真偽はさておき、贈り物に選ばれやすい酒であるのは今も変わりません。贈り物にするなら、飲みきりやすい小さめの瓶を選ぶと相手に負担がかかりません。

九和九和

蜂蜜酒はいつも甘いとはかぎらない

蜂蜜で造るのだから甘い酒だろうと思われがちですが、そうとはかぎりません。酵母が糖を食べ切るまで発酵させれば、甘さがほとんど残らない辛口になります。途中で発酵を止めれば糖が残って甘口に。同じ蜂蜜から、辛口も甘口も、炭酸を含んだものも造れます。辛口のものは白ワインのように食事に合わせやすく、甘口は食後に少しずつ。買うときはラベルの辛口甘口の表記を見ると、思っていた味との差が減ります。果実や香辛料を一緒に発酵させたものもあり、その場合はまた別の名前で呼ばれます。

AT THE TABLE

食卓から、選んでみる。

用意しにくい食材は、鯖缶をツナ缶、青梗菜を小松菜、ポン酢を醤油と柑橘果汁で代用できます。味を見ながら少量ずつ。

和食 6

さつまいもバター

お手軽レシピ · 約5分

材料(つまみ2人分)
市販の焼き芋200g、バター10g

作り方
1. 焼き芋を表示に従って温める。
2. 食べやすく切り、バターをのせる。

合わせる一杯甘口の蜂蜜酒を少量

食後の小さな組み合わせ。甘いものを一口、飲み物を一口と交互に試し、苦味が立ちすぎないか確かめます。

味噌チーズのきゅうりのせ

お手軽レシピ · 約5分

材料(つまみ2人分)
クリームチーズ50g、味噌小さじ1、きゅうり1/2本

作り方
1. チーズと味噌を混ぜる。
2. 輪切りのきゅうりに少量ずつのせる。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

料理の旨味や脂の厚みに、香りのある一杯を少量ずつ。強く感じたら温度や濃さを調整します。

焼き鳥

惣菜でも。塩なら軽やかに、たれなら香ばしさと甘辛さを軸に。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

焼き目や焙煎の香ばしさに、飲み物の香りを重ねてみます。焦げや塩味が強すぎないものから。

帆立のバター焼き

加熱調理済みの惣菜でも。貝の甘みとバターのコクが手がかりです。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

焼き目や焙煎の香ばしさに、飲み物の香りを重ねてみます。焦げや塩味が強すぎないものから。

鮭の塩焼き

市販の焼き魚でも。塩は控えめにし、皮の香ばしさを生かします。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

焼き目や焙煎の香ばしさに、飲み物の香りを重ねてみます。焦げや塩味が強すぎないものから。

れんこんチップス

市販品を器に盛るだけでも。うす塩味なら酒の香りと比べやすくなります。

合わせる一杯辛口の蜂蜜酒を冷やして

衣や油のコクに、すっきりした飲み口を合わせる提案。辛いソースは別添えにすると比べやすくなります。

中華・台湾 6

鹽酥雞(台湾の唐揚げ)

胡椒とバジルが香る一皿。入手しにくければ鶏の唐揚げに胡椒を少し。

合わせる一杯辛口の蜂蜜酒を冷やして

衣や油のコクに、すっきりした飲み口を合わせる提案。辛いソースは別添えにすると比べやすくなります。

茶葉蛋(台湾の茶煮卵)

お茶と醤油で煮た卵。手に入らなければ市販の味付け卵でも楽しめます。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

料理の旨味や脂の厚みに、香りのある一杯を少量ずつ。強く感じたら温度や濃さを調整します。

マンゴーのココナッツミルク

お手軽レシピ · 約5分

材料(つまみ2人分)
マンゴー果肉200g、そのまま使えるココナッツミルク80ml

作り方
1. マンゴーを角切りにする。
2. ココナッツミルクを注ぎ、冷たいうちに食べる。

合わせる一杯甘口の蜂蜜酒を少量

食後の小さな組み合わせ。甘いものを一口、飲み物を一口と交互に試し、苦味が立ちすぎないか確かめます。

蒸しえびの生姜ねぎ和え

お手軽レシピ · 約5分

材料(つまみ2人分)
加熱済みのむきえび150g、生姜小さじ1、刻みねぎ大さじ1、ごま油小さじ1、醤油小さじ1

作り方
1. えびは商品表示に従って用意し、水気を取る。
2. 残りの材料で和える。

合わせる一杯辛口の蜂蜜酒を冷やして

穏やかな旨味を生かす組み合わせ。飲み物を少量ずつ口に含み、繊細な味が残る濃さを探します。

杏仁豆腐

市販の小さなカップでも。まずは果物ソースなしで、やわらかな甘さを。

合わせる一杯甘口の蜂蜜酒を少量

食後の小さな組み合わせ。甘いものを一口、飲み物を一口と交互に試し、苦味が立ちすぎないか確かめます。

野菜春巻き

冷凍品は表示に従って加熱。皮の香ばしさを楽しみ、たれは別添えに。

合わせる一杯辛口の蜂蜜酒を冷やして

衣や油のコクに、すっきりした飲み口を合わせる提案。辛いソースは別添えにすると比べやすくなります。

洋食・気軽なつまみ 6

チーズの盛り合わせ

身近なカマンベールやゴーダで。熟成の強さを変えると違う組み合わせになります。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

料理の旨味や脂の厚みに、香りのある一杯を少量ずつ。強く感じたら温度や濃さを調整します。

りんごとゴーダのひと皿

お手軽レシピ · 約5分

材料(つまみ2人分)
りんご1/2個、ゴーダチーズ60g

作り方
1. りんごを薄切りにし、チーズを一口大に切る。
2. 交互に盛り付ける。

合わせる一杯辛口の蜂蜜酒を冷やして

青い香りや塩気を、軽やかな飲み口と合わせる提案です。酸味の強い調味料は少なめから。

ローストチキン

スーパーの惣菜でも。ハーブや焼き目を生かし、ソースは少なめに。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

焼き目や焙煎の香ばしさに、飲み物の香りを重ねてみます。焦げや塩味が強すぎないものから。

洋梨とブルーチーズ

熟した洋梨にチーズを少量。果実の甘さと塩気を交互に。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

料理の旨味や脂の厚みに、香りのある一杯を少量ずつ。強く感じたら温度や濃さを調整します。

バナナのココアヨーグルト

お手軽レシピ · 約5分

材料(つまみ2人分)
バナナ1本、無糖ヨーグルト150g、無糖ココア小さじ1

作り方
1. バナナを輪切りにする。
2. ヨーグルトにのせ、ココアを薄くふる。

合わせる一杯甘口の蜂蜜酒を少量

食後の小さな組み合わせ。甘いものを一口、飲み物を一口と交互に試し、苦味が立ちすぎないか確かめます。

きのこのキッシュ

惣菜や冷凍品を表示に従って温めて。卵ときのこの旨味を合わせます。

合わせる一杯やや甘口の蜂蜜酒

料理の旨味や脂の厚みに、香りのある一杯を少量ずつ。強く感じたら温度や濃さを調整します。

小さじ=5ml、大さじ=15ml。時間は目安です。

絵は料理のイメージです。味付けやお酒のタイプによって相性は変わります。